日本語由来のパラオ語:トリビア(パラオ豆知識)#6

The New KB Bridge (JP Bridge)
The New KB Bridge (JP Bridge)

「ツカレナオース」

突然ですがこの単語の意味が何を意味するか分かりますか?

実はこれパラオ語なんです!!みなさんが疲れた時にリラックスするためにすることと言えば…

そう!お酒を飲むことです!!!!

パラオではストレスを発散させる際にアルコールを摂ることが多く、アルコール類を飲んでリラックスすることを「ツカレナオース(skarenauos)」と言うんです。中でもパラオ人はビールを飲むことが好きなので、よくビールを飲むことを意味してこの言葉が使われているんです。

パラオを訪れたことがある方であれば日本語由来のパラオ語としてこれは有名ですね!

そこで今回のトリビアは日本語由来のパラオ語をちょっとだけ紹介します。

パラオは戦時中の日本統治の名残から日本の文化や日本語からの借用語がとても多いことで有名です。

パラオ語の単語の約25%が日本語由来の単語とされていて、身近な表現から学術表現に至るまで今でも幅広く使われているんです。

日常的によく用いる言葉としては

ダイジョウブ(daiziob)

センキョ(sengkio)

デンワ(dengua)

ゾウリ(zori)

ベントウ(bento)

ベンジョ(benzio)

ヤサイ(iasai)

センプウキ(sembuki)

などが有名で、

サッポロ・イチバン(sapporo ichibang)=カップラーメン

アジノモト(chazino moto)=味の素の調味料

じゃんけんでおなじみのアイコデショ(chaiko detsiu)

などちょっとユーモアのある言葉もあり調べればきりがないくらいです。

日本語由来の語は人名にも影響していて例えばカトウサンというラストネームを持つパラオ人もいます。ただ日本語で名前を呼ぶとカトウサンさんというおかしなことになってしまいますが…

ちなみに駐日パラオ大使館の特命全権大使もラストネームがマツタロウであり、日本人からしたら不思議な感覚ですね。

最後に…パラオ語の特徴として地名にもあるガラスマオの滝(Ngardmau Waterfall)や日本語由来のパラオ語のローマ字表記からもわかるようにパラオ語ではchやngは発音しないのが通例です。このように日本語由来のパラオ語だけでなくパラオ語自体について調べるのもおもしろいかもしれません!

今回特集した日本語由来のパラオ語の多さからも分かるように日本とパラオは歴史的にも深いつながりがあります。その一例として写真は日本とパラオの友好関係の象徴である橋(通称JPブリッジ)です。この橋の詳細はまた後日載せますね!!お楽しみに〜〜〜

ジェリーフィッシュレイク:トリビア(パラオ豆知識)#5

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Alii!こんにちは!

皆さんはパラオの人気スポットの一つ、「ジェリーフィッシュレイク」をご存じでしょうか?ふわふわゆらゆらと水中を漂う姿が心癒されるジェリーフィッシュ(クラゲ)。実はこれ、塩水湖に生息するタコクラゲの一種でゴールデン・ジェリーフィッシュという大変珍しく、毒を持たないクラゲなんです!大昔の地殻変動によって出来たこの湖にクラゲが取り残され、進化の過程で毒を持たなくなったと言われております。1998年にはエルニーニョ現象により水温が上昇し、一時は絶滅寸前だったジェリーフィシュレイクのクラゲ達、今では復活!実はこのジェリーフィッシュレイク、海底近くで外海と繋がっているという話も聞きます。それにも関わらず、水深15mより深いところは全く空気がない無酸素層であり、有毒な硫化水素が含まれているのです。ところで「硫化水素」って?って思いますよね。温泉地域に行った時に嗅ぐあの特徴的な匂い、硫黄とよく言われていますが実は硫化水素。無色で水によく溶ける弱い酸性の性質を持っており、皮膚や粘膜を刺激する有毒な気体です。万が一ジェリーフィッシュレイクでダイビングをすると無酸素層に含まれている有毒な硫化水素が皮膚などから吸収されてしまうと血液中に溶け込み血液の酸素供給へ害を及ぼし、頭痛や吐き気、さらには死に至る危険性があるのです。硫化水素の濃度を測る際に試めしに湖の底に実験的に鉄の棒を落とし、10分後引き上げてみると…..なんと真っ黒になって帰ってきたとのこと。規定濃度の8倍の硫化水素が湖の底で観測されているというジェリーフィッシュレイク、これでは人間はひとたまりもありません。では、なぜこの現象が起きているのか。その一つの理由として何千年も昔、死骸を分解するバクテリアがジェリーフィッシュレイク内の酸素を全部取り込んでしまったため、硫化水素が発生したといわれています。しかし、ジェリーフィッシュレイクは周りを高い山で囲まれているため、水面を吹く風の力が弱く、湖の深い部分では硫化水素の浄化しきれないのです。そのため、特に深いエリアでは光合成で酸素や栄養素を作る共生性の藻類を体内に取り込んでいるジェリーフィッシュやプランクトンのみ生息可能ということです。これがジェリーフィッシュレイクのクラゲさん達が猛毒な硫化水素でもへっちゃらな理由なのです。

とはいえジェリーフィッシュレイクにいるクラゲは実はとっても繊細な生き物。水から出されてしまうと体内の水が組織から流れ出て壊れてしまう恐れがあります。又、フィンが当たるだけでクラゲは簡単にスライスされてしまい、死んでしまいます。その他にも、大変危険なためダイビング禁止、スライス事件撲滅のためライフジャケット常時着用、そしてクラゲにとって有害である日焼け止め禁止などのルールがあります。

人間よりも強い面や弱い面もある不思議なジェリーフィッシュレイクのクラゲ達。

皆さんも訪れる際は湖の主に敬意を表し、クラゲ達のゆらゆらと水中で舞う姿をお楽しみください!!

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最後にクエスチョン:ジェリーフィッシュレイクに生息するクラゲの足は何本でしょうか?

正解は下↓

 

 

 

 

 

 

 

 

正解は:8本。タコクラゲとあって足は8本。しかし、たまに4本、6本、または10本の足を持つ超人的クラゲも存在します。是非、訪れた際はじっくり観察をし、レアものを探してみてください。

戦争跡:トリビア(パラオ豆知識)#4

こんにちは!

さて、今日は戦争の爪痕について触れたいと思います。パラオで戦争と言えば第二次世界大戦のペリリューの戦い。この戦いは1944年9月15日から11月25日までの間に戦われ、第二次世界大戦の中で一番悲惨とも言われております。大勢の犠牲者で想像を遥かに超える戦いだったことは間違いありません。

このペリリュー島を始めとするパラオのあちらこちらに今でも数多くもの爪痕が見受けられます。ペリリュー島では洞窟、砲、戦車、司令部跡などが有名で、戦争の爪痕を一目見て脳裏に焼き付けようとして観光客が連日訪れているとのことです。4月の天皇皇后両陛下ご訪問のこともあり、注目度が上がったのは確かです。ペリリュー島以外にも、アンガウル島や、市街地周辺のコロール島やパラオ最大の島のバベルダオブ島などにも多数戦争の跡が見られます。

実は現在パラオ大使館ウェブサイトの歴史ページを制作中のため、はっきりいつになるかは未定ですが、いずれそのうちアップされますのでもうしばらくご辛抱ください!

今回は普段のトリビアとはちょっと違いましたが、次回をお楽しみに〜!

DSCN3496ペリリュー島の滑走路。日本軍が建設し、東洋一とも言われました。その当時のまま今でも使われています。

DSCN3522米軍第81歩兵師団慰霊モニュメント

DSCN3523オレンジ・ビーチ

DSCN3526日本軍戦車

DSCN3528DSCN3532日本軍司令部跡。建物の真ん中には爆弾の跡、壁には銃痕があります。風呂場や炊事場も残ってます。隣には洞窟の防空壕も残ってます。建物はしっかりとしており、今でも大きな台風が来る際はペリリュー島民の避難場所ともなっているんです。

DSCN3543ペリリューWWⅡ歴史博物館

DSCN3545アメリカ軍戦車

DSCN3551日本軍短砲

DSCN3556米軍第1海兵師団慰霊モニュメント

IMG_0768アイライ州にある日本海軍通信施設跡

残念ながら今回はこの11枚の写真のみですが、これ以外にも多数の戦争跡やペリリュー平和記念公園、ならびに日本兵士慰霊碑などが多く存在しますので是非ご自分の目でご確認ください。